インハウス Web担当、2022を振り返る

Web担の仕事

こんにちは、BtoB事業会社の広報部で主にWeb担当をしている井倉♀です。いや、実情はこの一年自社システム開発のPMでした。
毎年恒例の一年振り返り記事です。マイルストーンとして。

この一年を振り返ると、会社的にも自分的にも飛躍の年でした。
コロナ禍が続く中、それとは無関係に業界的な世情を背景として、会社の売上がドッカンと拡大し、社内の雰囲気は営業を中心にイケイケドンドン。受注がジャンジャンバリバリ入り、秋頃からは商材の製造と設置が追いつかない状況に。それを支える技術部も管理部も大忙し。
間接部門であるわが広報部でも様々な突発イレギュラー案件がトップダウンで降ってきて、そのプロジェクトにアサインされたメンバーは大忙し。そのメンバーには私も含まれる。

そんなこんなで今年の冬のボーナスは大いに期待していいそう。上長からは「ボーナスたっぷり出すから頑張って」と言われるほど。

ただ、どんなに忙しいといっても広報部の過半数は定時で帰るし残業してる人も遅くて20時がいいとこ。私が広報部で一番残業してるが20時前には帰っているし月の残業は10〜20時間、平均12時間程度。残業代は1分単位ででるしいたってホワイトだ。

超就職氷河期と言われる不景気のどん底で社会に出て最初の会社はブラック、今の会社は3社目ですがここまでホワイトかつ景気の良いフェーズを経験するのは初めて。バブル時代はこんなだったのだろうか。最初の会社では明日の仕事を心配するほどだったのに、そういう心配がいらないという部分ではストレスフリーになった。2度の転職は大成功だ。

4月には文句なしの昇格をして今は係長B。役職手当+1万だけじゃなく能力給もアップしたうえベースアップもあった。
夏のボーナスも人生で過去最高だったし、同時開催の「360度横高評価」(獲得票数に応じた選出方式)でも昨冬に続き連続で選出され査定+10%。選出されたのは全社員1200名中の10数人程度で広報部では部長も課長も押し抜いて唯一のランクイン。私は他部署関係者からも良い評価を頂いてるみたい。
おかげで年収は私史上最高の600万円代に乗った。日本の未上場マイナー企業で40代女性の年収としては上位レベルだと思ってる。もし前職並みに70時間とか残業したら700万越え。

もちろんそれ相応の成果をだしたことによる評価だ。
上層部の発案で決まった唐突なプロジェクトを、実行し、形にし、サービスインする。
それに携わり達成できたことによる評価がたぶんでかい。

ただこの会社の評価軸はちょっとズレてる、とも思ってる。この会社というか広報部上長の評価軸と言った方がいいか。
「トップダウンの案件をいかに着地できたか」
という軸だ。
そして面白いのは、サービスイン後の成果はまったく評価の対象外というところ。面白いというより「モヤモヤする」といった方が私の心情に近い。
○億円かけて作ったWebシステムでサービスを始めたもののまったく集客できてないのだが、それは別にいいらしい。上層部のアイディアを形にして世に出すまでが求められていること。それだけで上長のメンツを立てることができるからかと思われる。

うーん、モヤモヤするな。
なんだこの雑なプロジェクトとお金の使い方。
問題は上層部が「Web運用の知見がまるでない」ことだと思う。

広報部は私が入社するまで上長含めアナログ社員ばかりだった。長年Webに携わってきた私はWebシステムに抵抗がなくシステム開発への適応も早かった。だから自然とシステム開発担当になった。
そして「トップダウンの案件」というのは、だいたいWebシステム開発がらみだ。
他のアナログ社員がシステム開発に戦々恐々としている中、私がスイスイとプロジェクトを仕切って進めるので、つまりは相対評価で私の評価が爆上がりしたという感じだと思う。システム開発はこれまで未経験ながらも、ベンダーの担当者といい関係を築けたのでめちゃくちゃ助けていただいてるおかげだ。

これが制作会社だったら、こうはいかないんじゃないかと思う。
事業会社面白いな。

営業部門であれば、契約をどんだけとったかで評価されるので実にシンプルでわかりやすい。
しかし広報部というのは評価軸が難しい部門だとは思う。
だから「トップダウン案件の着地」が最も評価されるというのもわからなくはない。
しかしだ。
前職でWebマーケティング部に所属して「いかにWebでリード獲得するか」という自社の利益に直結する評価軸を体験した私には、どうにもモヤモヤが消えない。
Web担当として入社以来5年かけてWebマーケティングの土台から見直して計測環境も整えてリード獲得に向けて動いてきて、垂れ流しだったWeb広告運用費を最適化して数字も上げているのだが、定期報告もして、成果をアピールしているのだが、
未だにWebマーケティングはフォーカスされない。
モヤモヤ。
その価値が未だに上長に正しく理解されておらず「なんとなくいい事やってくれてるな」くらいにしか思われていないので、直属の上司より上に行くことがない。
Webの可能性が、Webマーケティングが、ちっとも上層部の意識に入っていかない。
入社した当時の「Webサイトは会社案内パンフのWeb版」という認識レベルのまま。

毎月200万のWeb広告費は、
「なんだかよくわからないけど、とりあえず惰性で承認」という、アナログ上司の思考停止状態。

とはいえ、それをいいことにその予算を自由勝手に使ってWeb広告を好きに出しまくってる。成果も求められない。
これは考えようによってはずいぶん最高なポジションにいるのかもしれない。
けど、
虚しさが消えない。
いつまでも私の一人相撲。
私が今、思い描くのは、
上長含めその上の上層部が、Webマーケティングの可能性や重要性に気づいてちゃんとWebマーケティングチームを編成することだ。それ相応の予算もつけて。そうすることで、確実に会社のビジネス拡大につながると思ってる。
今は私が一人で、Web制作運用やWebシステム開発PMの傍らで、片手間でしか運用できていないのにそれなりに案件獲得できているのだから。でも私一人にできることには限界がある。

そしてWebマーケチームは広報部と切り離す。今の広報部長ではWebマーケ部を管理育成することはできないからだ。デジタルに知見があり、それを正しく上層部に共有・進言することができるクラスの長を立てる必要がある。営業部出身の人材がいいと思う。

どうだろうか。それを実現するのは、実現したその先は、茨の道だろうか。営業部のように数字とノルマに追われる厳しい部門となるだろうか。
仮にそうだとしても、営業会社で営業部が強いこの会社において、営業部の次に強い部門になれるのではないかと思う。
その部門に別に私が行く必要はないし、部門立ち上げにちょっと引き継ぎで関わったのちに、システム開発部門に行きたいなとはほんのり思ってる。

BtoBビジネスにおいてWebマーケティングは遅れているというのを見聞きして数年が経ち、成功している事例を見ることもいくつかある。例えばキーエンスやセールスフォース。ベンチマークとしたいのはその辺りだ。
きちんとやりたい施策はたくさんある。
とりあえず何とか始めたもののまったく手入れできていないホワイトペーパーやステップメール。やるだけで成果を振り返る余力がなく、それを求められてもいない。
作りっぱなしで運用改善できていないWeb広告用のクリエイティブやLPたち。
検索順位をツールで記録するだけでなんの施策も打てていないSEO対策。

直属の上司を飛び越えて上層部を唸らせることのできる目を見張る数字=成果をあげれば、フォーカスされるだろうか。
誰か著名なWebマーケター にコンサルいただき進言してもらえばいいのだろうか。

いつか陽の目を見るその時がくるまで、できることはやっておきたい。

2022の出来事

1月 
2月
3月
4月 係長Bに昇進
5月
6月 夏のボーナス過去最高。360度横評価で選出
7月
8月 下半期開発プロジェクト始動(停滞)
私が提唱したビジネスチャットのトライアル開始
9月 Dプロジェクト急きょ始動
10月 Dプロジェクトで忙殺
11月 Dプロジェクトで忙殺
テレビCMプロジェクト(トップダウン)
   コーポレート拠点ページ(70P)改善完遂(SEO対策)
ビジネスチャット全社導入
12月 テレビCMプロジェクト
下半期開発プロジェクト再始動

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