デザイナーの就職先、制作会社と事業会社の違い

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デザイナーの就職先は大きく2つの選択肢があります。「制作会社(受託)」と「事業会社」です。この違いを両方の企業で働いた経験のあるいくら目線で説明します。

■制作会社(受託)
一般にデザイン制作含む「モノづくり」で収益を得るビジネスをしているのが制作会社です。顧客(クライアント)から仕事をもらい(=受託)、制作物を作り納品しお金をもらうビジネスです。
仕事がクライアントありきで進むのが特徴で、制作物のクオリティがクライアントの好みやセンスによって左右されてしまう場合があります。納期が厳しいことが多く、長時間残業になりやすい傾向があるのがデメリットです。
事業会社と異なり、さまざまなデザイン案件に携わることができるのがメリットです。また「稼ぐ立場である」というのも事業会社との違いです。

事業会社
デザイン制作以外の何らかのビジネス(=事業)で収益を得ている会社のことで、制作会社の対義語としての意味合いが強いです。事業会社のデザイナーが作るのは自社の製品やサービスの販促物(Webやチラシなど)になります。制作物のやり取りするのは顧客ではなく同じ会社の社員になります。顧客仕事ではないため、納期の融通が利きやすく過度な残業にならない傾向があるのがメリットです。
このように自社のデザイン案件を請け負うデザイナーを「インハウスデザイナー」と言います。インハウスデザイナーを採用をしているのは中規模以上の企業の場合が多いため比較的安定しています。というのは小規模事業者ではデザイナーを抱えるほどの仕事量がないので必要な時に外注するのが普通だからです。
制作会社と大きく異なるのは、稼ぐ立場ではない(制作物で収益があがるわけではない)という点です。どちらかというと経費が掛かる(お金を使う)立場になります。デザイン素材を購入したり、印刷を外注したりするためです。
インハウスのデメリットは、制作物が自社製品だけのため長期間続けるとマンネリ化して飽きてしまうという点です。またデザイン制作以外のタスクが多いのも制作会社との違いです。

一般に理想のコースと言われているのは、体力のある若いうちに制作会社で様々なデザイン制作でスキル・経験を磨き、30代以降に事業会社に転職して安定した生活へ、という流れです。
ただし向き不向きがあり、インハウスに転身したものの、制作会社に戻るデザイナーも居ればその逆もあります。

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